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2014年6月17日火曜日

身体障がい者陸上の日本選手権、選手たちの素晴らしいアスリート魂

大阪のヤンマースタジアム長居で、6月7日・8日開催された第25回日本身体障がい者陸上競技選手権大会(日本選手権)をはじめて見学。選手たちが真摯に競技へ立ち向かう光景に心をうたれた。
以下、強く印象に残った選手たちである。
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◎山本篤選手
短距離走、走幅跳。義足の選手。初日最終レース、4×100mリレーアンカーの躍動感あふれるフォームによる力走は圧巻。第一走者 多川知希、第二走者 佐藤圭太、第三走者 芦田創、アンカー 山本篤。日本のトップクラスの選手が400mを大会記録の45秒25で走破した。200m走では日本新・アジア新、100m走でも日本新を達成した。スズキ浜松AC所属。
*闘魂_男子4×100m
◎堀越信司選手
視力障がいのT12クラス。1500m・5000m走のランナー。修行僧、あるいは伝説的なマラソン走者・アベベを思わせるような静かで凛然とした表情で、スピード豊かに駆け抜ける姿が印象に残る。NTT西日本所属。
*闘魂_男子5000m
◎藤井美穂選手
走高跳、走幅跳、100m走。背が高く、若く清楚で美しい義足の選手。現代っ子のお嬢さんといった印象である。走高跳では義足をはずして片足で走り、前へ跳び込むスタイルで大会タイ記録。ヘルスエンジェル所属。
*闘魂_走高跳
◎鈴木徹選手
走高跳。すらりとした長身、義足の選手。リズミカルに走る姿、高く飛翔する背面跳びのフォームが美しい。プーマジャパン所属。
*闘魂_走高跳
◎永尾嘉章選手
パラリンピックで活躍。車いすレースのパイオニアと評価される選手である。1963年生まれ51才であるが、若手に負けず100m・200m・400m車いすレースで優勝。健在ぶりを示した。400mは大会タイ記録。アナオリアスリートクラブ所属。
*闘魂_男子400m車いす
◎樋口政幸選手
中長距離の車いすランナー。2日目最終レース、1500mでは猛烈なスピードで独走。山本浩之・廣道純など他の有力選手をしのいで圧勝。初日の800mでも優勝。baristride所属。
*闘魂_男子1500m車いす
◎新田勝士選手
片手が不自由な中長距離ランナー。1500mでは、前日本記録保持者の木村祐樹選手と並んで走り、1周目のバックストレートで一気に抜き去り快勝。日本新記録を更新した。若手のホープ。順天堂大学所属。
*闘魂_男子1500m
◎中野雅之助選手
障がいが重いT31クラスの車いすランナー。手でこぐのではなく、片足のつま先でけりを繰り返して車いすを駆動。背もたれをゴールに向けて背走するスタイルで、100mを完走して大会新記録。年配の選手であるが、ファイティングスピリットが素晴らしい。大阪身障者陸協所属。
*闘魂_男子100m車いす
障がいの重いクラスは出場者が少なく、大会運営の都合で軽いクラスの選手と一緒になってレースを行う。このため大幅に遅れたり、周回遅れになったりする場合もあるが、重いクラスの選手が懸命に競技する姿には胸の熱くなる思いがする。
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身体障がい者陸上競技の日本選手権を見学して、記憶に残るエピソード。200m車いすレースで3〜4才くらいの男の子が「おとうさん、ガンバって〜!」と声をふりあげ応援している。微笑ましく心あたたまる光景である。
*闘魂_男子200m車いす

はじめて見学した記憶に残る大会であったが、残念なことがひとつ。全日本クラスの大会なのに、観客が少なかったこと。選手たちが奮闘している姿を、もっと多くのひとびとに知ってほしいと思う。父親を応援する幼い男の子のように、たくさんの観衆の声援と歓声に包まれながら競技できる日が来ることを心から願いたい。