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2012年12月2日日曜日

京都の紅葉名所を再訪:東福寺、嵯峨野竹林の道・常寂光寺、嵐山

今年の紅葉も、そろそろ見納めの季節である。 
テレビの紅葉特集で東福寺と嵯峨野・竹林の道を紹介しているのを見た家のカミさんが、行ってみたいという。
11月29日、ふたりで京都の紅葉名所を再訪問した。

朝早く家をでようとしたところ、思わぬトラブル。最近、動画モードの撮影にもトライアルしているカメラEOS Kiss X4に問題発生。レンズカバーが、斜めに食い込んでいて外れなくなっている。 
あわてて弄っていると、レンズカバーは何とか外れた。しかし、カバーをはずすためにねじってしまったのか。防護レンズが割れてしまい、外れなくなってしまった。電車の時間に間に合わないので、替えの交換レンズを装着して出かけることにした。 
問題発生のレンズはEF-S18-135mm。35mm判換算で29mmから216mm相当のズームレンズ。広角・標準・望遠の3機能を備えた便利なレンズなので愛用している。やむ終えず装着してでかけたのは望遠系のズームレンズEF-S55-250mm。35mm判換算で88mmから400mm相当である。手ぶれが心配であるが、望遠系のズームレンズでどんな絵がとれるか試してみることにした。 

1)東福寺:臥雲橋から望む通天橋、通天橋から望む渓谷・洗玉澗の見事な紅葉 

まず最初は、京都の紅葉名所の代表的な存在=東福寺。JR京都駅からひと駅という便利な立地もあり、前回訪れたときと同様に大変な混雑ぶりである。北門から入り、参道の橋廊・臥雲橋に向かう。臥雲橋からは、左手目の前に樹々の紅葉が広がり、奥に屋根付き橋廊・通天橋を望むことができる。
東福寺 通天橋
通天橋
東福寺 臥雲橋
臥雲橋
 東福寺の境内には渓谷が東西に流れており、渓谷・洗玉澗のまわりが庭園になっている。渓谷に架けられた回廊の一部が屋根付きの橋廊・臥雲橋と臥雲橋である。庭園の回廊から望む紅葉は見事であったが、すでに盛りをすぎた感があるのが残念だった。 
■東福寺 

2)嵯峨野・嵐山:竹林の道を走る人力車、踏切ではトロッコ列車に遭遇 

昨年、趣ゆたかな竹林の散策道にたまたま遭遇したのは、常寂光寺から天龍寺へ向かう帰り道であった。
カミさんが見てみたいという第一希望も竹林の道である。地図を事前に調べたところ、JR嵯峨嵐山駅の南口から向かう方が便利なようである。 
JR嵯峨嵐山駅の南口は天龍寺や嵐山渡月橋へのアクセス経路になっているので、道路沿いには土産物屋や飲食店がたくさん並んでいる。
昨年利用した北口から常寂光寺へ向かう経路は閑静な住宅街を通る印象が強いが、南口からの経路は観光地らしいにぎやかな雰囲気である。JR駅南口には、嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨駅も隣接している。 
ひとりで撮影旅行の際はおにぎりを頬張ることが多いが、カミさんとふたり連れなので昼食は少し贅沢。
行列ができている「嵯峨豆腐・稲」という店で、生湯葉付き湯豆腐定食を食べることにした。少し待たされたけれど、まずはごちそうさま。 
食事を終えて、鶴屋寿という喫茶店北角から西へ入り竹林の散策道へ向かう。 
後ろから、数台の人力車が追い抜いて行く。
嵯峨野 竹林の道を走る人力車
竹林の道を走る人力車
嵯峨野 竹林の道 踏切を走るトロッコ列車
トロッコ列車
縁結びの効験あらたかな野宮神社の前を少し北へ進むと踏切。1時間に1本程度しか走らないトロッコ列車が通る光景を、運良く目にすることができた。
トロッコ列車は、旧山陰線の旧線を使って嵯峨野観光鉄道が走らせている観光用のディーゼル車である。赤、黒、オレンジに彩られた車体が目を引く。 
■嵯峨野観光鉄道 
竹林の道の散策を楽しむのであれば、野宮神社手前の三叉路を北ではなく、西へ向かう方がおすすめ。天龍寺の北門から大河内山荘へ向かう小径の方が、風情豊かな竹林の光景を楽しむことができる。 

3)常寂光寺:仁王門から本堂へ続く参道まわりの鮮やかな紅葉 

竹林の道から常寂光寺へ向かう。常寂光寺は、安土桃山時代、1595年に日真上人(「真」の文字は「示す編に真」)が開設したお寺である。平安末期〜鎌倉初期の歌人・藤原定家の小倉山荘跡と伝承される。
日真上人は、角倉了以をはじめ京都町衆の帰依者が多かった日蓮宗の高僧。歌人としても知られていた風流人だったようで、ひなびた佇まいの好感がもてるお寺である。東福寺ほどではないが、こちらも多くの参拝客でにぎわっている。
常寂光寺 仁王門
仁王門
常寂光寺 仁王門わきの参道
仁王門脇の参道
仁王門から本堂へ続く石段や、鐘楼の方へ上がる参道まわりの紅葉が見事である。樹々の根元に生える苔の緑と、紅葉や黄葉の対比が色鮮やか。
見頃としては、盛りを少し過ぎた感じだったのが残念である。 
ちなみに、常寂光寺のHP(下記アドレス)はFLASHを使ったかなり高度なつくりである。アクセスしてみてほしい。 
■常寂光寺 
帰りは、大河内山荘の方から亀山地区の嵐山公園へ下り、桂川沿いに渡月橋へ向かう。嵐山の紅葉も見学できたが、ふたりとも歩き疲れて少々ばてぎみ。 
何十年ぶりかに訪れた嵐山であるが、20〜30歳代の若い頃に来た嵐山は、もっとひなびた印象であった。土産物屋や飲食店の外観も、昔は和風の少々くたびれた感じが多かった。現在は、当世風のモダンな意匠の建物が目白押しという印象である。 渡月橋から北へ、JR駅方面へ続く道沿いのにぎわいはさすが京都という感じである。

2012年10月25日木曜日

京都の紅葉名所を歩く:大河内山荘・竹林の道・天龍寺

紅葉の名所・嵯峨野。ひなびた山荘の趣がある常寂光寺の紅葉を楽しんだ後、天龍寺へ向かう。
池のほとりの道を南へ歩くと、旧山陰本線の路線を生かした観光電車のトロッコ嵐山駅。駅前のベンチに座り、おにぎりで軽く昼食を済ます。
滴水庵
大河内山荘 滴水庵
大乗閣
大河内山荘 大乗閣

天龍寺へ向かう途中、大河内山荘に立ち寄る。映画俳優、大河内伝次郎が約30年の年月をかけて丹精した別荘建物や庭園が保存されて公開されている。大河内伝次郎は当たり役・丹下左膳で知られる往年の大スター。メインの建物、大乗閣と庭園は、見晴らしのよい高台にある。
見どころは、滴水庵とその前庭。山の自然を生かした園遊路途中にある茶室である。縁台に腰掛けて、ゆったり眺める紅葉が素晴らしい。
■大河内山荘wikiページ http://ja.wikipedia.org/wiki/大河内山荘
茶室・滴水庵の縁側から望む庭園
茶室・滴水庵の縁側から望む庭園

大河内山荘から天龍寺へ向かう幅2mくらいの道の左右は、手入れの行き届いた竹林。紅葉巡りの人たちが、ひっきりなしに行き交う。
竹林の道
竹林の道
竹林の道
竹林の道



天龍寺の方向から、観光客を乗せた人力車が走ってきたのには少々驚いた。竹林の中を人力車が走り抜ける光景はなかなか印象的である。
竹林の写真は、京都観光ガイドパンフレットなどの定番ではある。
どこかのお寺の境内あたりを写しているのだろうと思っていたが、嵯峨野のこのあたりの光景であるのは知らなかった。実際に目にするまで、気づかなかったことが、地元の関西人としては恥ずかしい。
大方丈
天龍寺 大方丈
大方丈
天龍寺 曹源池と大方丈
竹林の道を数分歩くと、天龍寺の北門。創設者・足利尊氏、初代住職・無窓疎石。禅宗、臨済宗のお寺である。
少しくだり坂になった参道を本堂の方へ向かう。参道の右手(西側)は、小高い山の斜面を縫うようにつづく園遊路。生い茂る紅葉の中を巡る散策路からは、寺院の大きな建物が建ち並ぶ光景が見渡せる。
京都五山の第一位、世界遺産にふさわしいスケールの宏壮な境内である。
小高い山の散策路を北から南へたどり、曹源池のほとりへ出る。池の東が大方丈。数百畳もあろうかと思われる建物の中の座敷では、たくさんの観光客が曹源池庭園を眺めている。
ひなびた山荘の風情をたたえた常寂光寺や大河内山荘などとは、対照的な光景である。
嵐山までさらに歩くつもりではあったが、紅葉巡りに少々疲れてしまい、帰途につくことにした。
■天龍寺ホームページ http://www.tenryuji.com/


注)
写真およびビデオは2011年11月に撮影したものです。