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2013年11月6日水曜日

岩船寺と浄瑠璃寺。当尾・石仏の道を歩き、三重の塔が美しい京の古寺を巡る。

11月初め、京都府南部の古寺に参拝してきた。奈良時代729年に、聖武天皇が僧・行基に命じて創建された岩船寺。平安時代1047年に創建された浄瑠璃寺。ふたつのお寺、いずれも三重の塔が見どころのひとつである。
岩船寺(重文)は瓦葺き屋根、浄瑠璃寺(国宝)は桧皮葺き屋根の違いはあるが、樹蔭にたたずむ姿はどちらも気品にあふれて美しい。

■岩船寺
僧・行基ゆかりのお寺である。この僧侶は、国家守護の仏教から民衆救済の仏教へ変革させた「革命家」である。たびたび弾圧を受けたが、聖武天皇に認められ、東大寺・大仏建立の実質的な責任者を命じられた。布教活動だけでなく、水田の灌漑に欠かせない溜め池開削や架橋などの土木工事、布施屋建設など数々の社会事業を成し遂げた人物である。大阪府下最大級の溜め池・久米田池を開削したのもこのお坊さん。岸和田八木地区のだんじり祭では、久米田寺へ行基参りを行い、現在も遺徳に感謝している。
お寺の規模はあまり大きくないが、往時は広大な規模のお寺であったようである。ひなびた風情の山門をくぐると、正面奥に三重の塔が見える。本堂で行基作と伝承される阿弥陀如来座像にお参りした後、三重の塔へ向かう。コウロギであろうか虫の鳴き声を聞きながら塔の周辺を巡る。鳥のサエズリも聞こえる。のどかな風情のあるお寺である。紅葉は、まだ染め始め。樹々はまだ緑が多かったが、赤い柱と梁・白壁が背景の緑に映えて鮮やかである。
三重塔(遠景)
三重塔(近景)
■当尾の里・石仏の道
岩船寺から浄瑠璃寺へは、当尾の里・石仏の道をたどった。約1.5km、ゆるやかな坂道を下る30分程度のハイキングコースである。
当尾(とおの)地区は寺院や修行場が散在し、多くの磨崖仏が造立されたエリアである。石仏は行き交う人々の道しるべでもあった。
木蔭や田畑の間を抜ける道を、ミロクの辻・弥勒仏、わらい仏、眠り仏、カラスの壷二尊石仏などを眺めながら歩く。
露店の狐茄子
カラスの壷 阿弥陀仏
カラスの壷近くの露店(無人販売)で、生け花の素材としても使われるフォックスフェイス(狐茄子)を飾っていた。お代はワンコイン100円なり。手荷物としてはかさばるが、珍しいので買ってしまった。バスで乗り合わせたお婆ちゃんと小学生の孫娘のふたり連れを、露店の近くで見かけた。石に腰掛け、お弁当をいっしょに頬張っている姿が微笑ましい。

■浄瑠璃寺
東に薬師仏をまつる三重塔、中央に宝池、西に本堂・九体阿弥陀堂がある。本堂には、九体の阿弥陀仏(国宝)が安置されている。一体一体、目の表情が異なるようである。本堂には吉祥天女像も安置されている。威厳にみちた阿弥陀仏の並ぶ中で、ふっくらと丸みをおびた顔や肢体がこころを和ませてくれる。
こちらも境内の樹々は、まだ紅葉の初期。参拝客もまだそう多くなく、ゆっくりと本堂や三重塔を見学。岩船寺と同じく、虫の鳴き声や鳥のサエズリを聞きながら池の周囲を巡る。秋の休日、のんびりした時間を楽しむことができた。
三重塔(遠景)
三重塔(近景)
<交通アクセス>
お寺の所在地は京都府であるが、電車利用の場合はJR奈良駅または近鉄奈良駅から浄瑠璃寺行きバス利用が便利。浄瑠璃寺前バス停から、岩船寺行きの木津川市コミュニティバスに乗り継いで岩船寺へ。
岩船寺から浄瑠璃寺へは、石仏の道を徒歩でハイキング。
浄瑠璃寺からは、JRまたは近鉄奈良駅へバスのルートをおすすめ。
JR奈良駅のバスターミナルは東と西の2カ所ある。市内の主要な観光地行きは東であるが、浄瑠璃寺行きは西の5番乗り場なので、要注意。本数が少ないので、参拝にでかける際は奈良交通バスの時刻表を確認すること。